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50)奨学金

●学生生活を支える奨学金:受給実態と返済の不安

奨学金は、大学生活を経済的に支える制度として多くの大学生が利用しているものです。第59回学生生活実態調査によると、何らかの奨学金を受給している大学生の割合は28.9%で、平均受給金額は58,420円となっています (全国大学生活協同組合連合会, 2024)。奨学金は、あとで返還しなければならない「貸与型」と、返還が不要の「給付型」の2種類に大別されます。このうち、貸与型奨学金を受給している学生の69.8%が、将来奨学金を返還することに不安を感じていると回答しています。さらに、同調査での学生の収入の実態を見てみると、仕送りや小遣いだけでは日常生活を支える支出には足りない人が多く、アルバイトと奨学金に頼っている実態がうかがえます。


奨学金があることで、進学できたり学生生活を送ったりすることができる人が多い一方で、返済不要の給付型奨学金とは異なり、貸与型奨学金は(低金利や無利子の場合でも)いずれ返済しなければならない借金でもあります。そのため、不必要な額を借りてしまうと、社会人になってから月々の返済に困る可能性があります。


まずは、自分が月々いくらの奨学金を借りているのか、その種別は何か(給付型・貸与型、利子の有無など)、本当にそんなに借りて大丈夫か、などについて知っておくことが重要です。全国大学生活協同組合連合会の「奨学金って何だろう?」や「お金の知識を正しく身に着けよう!」といったwebサイトなどを参考に調べてみると良いでしょう。もし将来の返済に不安があるなら、早めに専門機関に相談することも大切です。どこに聞いたらいいかわからない場合は、大学にある学生支援課などの奨学金の相談窓口に行ってみましょう。



References



 

〈この記事を書いた人〉

大築匡

全国大学生活協同組合連合会広報調査部。

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