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68)久々の友達

●大学生活後半から始まる新たなコミュニティ

大学生活もいよいよ折り返し。サークル活動や部活動の終わりが近づき、授業の内容も専門的で高度なものに。ゼミや研究室、企業説明会やインターンシップで新しいコミュニティに参加する機会も出てきます。


新たなコミュニティでは新たな出会いがあるものです。


ゼミや研究室では「進化の謎を解き明かしたい」「人を助ける機械を開発したい」などといった学問の探究や社会課題の解決に取り組むことが目的になります。学会のような大学を越えた交流の場では、自分と似た学問や社会課題への関心をもつ人と出会うこともあるでしょう。


企業説明会やインターンシップでは「福祉の分野で社会貢献をしたい」「とにかく稼ぎたい!」「適度に働いてプライベートを充実させたい」などといった『生きる上で何を優先させたいのか』といった人生観と向き合う機会が多くなります。ほかの就活生と交流していく中で、似た人生観をもっている人との出会いがあるかもしれません。


アイデンティティや価値観に絡んだ深い話をする機会もあるので、そんな中で意気投合した友人を得ることもあるでしょう。



●「良い友人」ほど得難いものはない

なにかを共有し合える相手がいるというのは、それだけで心の支えになり救われるものです。ゼミや研究室、就職活動のコミュニティの友人であれば、その苦悩を共有したり相談したりすることもできるでしょう。趣味の近い友人と語り合う時間は、就職や進学が近づいてプレッシャーを感じる機会も増える中で、癒しの時間にもなります。また、学術的な関心や人生観のような深い部分で通じ合える友人を得ることができたなら、それは何物にも代えがたい存在になるはずです。


とはいえ大学生活も半分を過ぎています。大学を卒業してコミュニティから離れれば、友人と会う機会も減るでしょう。しかし、たとえ離れ離れになったとしても「自分と同じような関心・価値観をもって頑張っている人が、この世界に確かにいる」「自分の関心のありかたや生き方を認めてくれる」と思える存在がいることほど、勇気づけられることはありません。


私自身、大学の研究室や過去の職場の友人を心の中に思い浮かべながら、日々励まされています。もし、そのような「良い友人」に出会う縁や幸運があったならば、大事にしてください。そして、再会した際には思い出話に花を咲かせましょう。



 

〈この記事を書いた人〉

下平剛司

総合研究大学院大学統合進化科学コース博士後期課程1年。福岡大学シチズンサイエンス研究センター研究員。帰省や旅行のときに友人に会うことが楽しみの1つ。なかなかタイミングが合わないのが悩み。

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