●テスト、部活、課題、アルバイト、日々の生活……大学生のやることはいっぱい
大学生になると、自分でなにかを決めて取り組むという場面がどんどん増えていきます。部活やサークルのこと、授業や進路のこと、生活のこと……ほんとうにさまざまな場面で両立を迫られます。部活と勉強の両立やいろいろな人間関係のなかで心身の限界が来て、心がポッキリ折れてしまうことがあるかもしれません。
ここでは、部活と勉学の両立を頑張る友人Aにインタビューした内容を紹介します。
私は入学当初、何事にも全力で取り組みたいと思っており、親に通わせてもらっているからには大学で何かを得たいと思っていました。また、勉学では好成績をおさめ、プライベートも充実したものにしたいと考えていました。
私は小学生の頃から運動をしていたため、大学でも運動部に入りたいと思っていました。迷っていたところ、兄の影響で知ったウインドサーフィンに興味を持ち、試乗会に行くことにしました。試乗会では初めての体験ということもあり、上手に乗る事ができませんでした。そのため、ウインドサーフィンの面白さを十分に知ることができるように、上達したいと強く思いました。試乗会で体感した部の雰囲気は良く、この部に入れば自分の目指すものに対して全力で頑張れると感じ、入部を決めました。
最初の1年間はうまくいかず、一生懸命に取り組んでいましたが一向に上達する気配はありませんでした。部活に力を入れたため、入学当初頑張りたいと思っていた勉学に力を入れられず、自分が何をやっているのか次第にわからなくなってしまいました。しかし、家族をはじめ、部活動の先輩や同期、大学の友人はそんな自分を見捨てず、私が前を向いて進めるように励まし続けてくれました。そのことが自分にとっては救いとなり、勉学では単位を落とすことなく、また部活でも少しずつ成果が現れ始めました。
本当に周りの人間には恵まれたと感じます。私自身も、これからの行動や結果で、周りの人たちに恩返しができたらいいなと思います。また、自分と同じような状況に陥ってる人が現れたときには、積極的に声をかけていきたいです。
しんどくなったときには、自分ですべてを抱え込むのではなく、ときには他者の手を積極的に借りる力=「受援力」が大切になってくるかもしれません (千々岩, 2024)。
References
千々岩眸 (2024). 育児・研究における「受援力」の大切さ. 動物心理学研究, 74(1), 31-33. https://doi.org/10.2502/janip.74.1.8
〈この記事を書いた人〉
西村知晃
大阪大学工学部環境エネルギー工学科。野球を小中高大とやっています。好物はフランスパン。