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イントロダクションタイトル

大学生になるかもしれない人、いま現に大学生の人、かつて大学生だった人、大学生を体験したことがない人にも―。

立場や世代を超えて、さまざまな人々に楽しく体験してほしい、

現代の「ちょっとリアルな」大学生活。

学生を取り巻く状況は、めまぐるしく変化し続けています。情報があふれる現代社会で、何を学び、どのように暮らし、どんな人になろうとするのか。学生生活はまさに、自分の生活を自分で創り彩っていくための「選択の連続」だといえます。

 

DAIGAKUは、常にバラ色とは限らない、ときには「いばら色」になりうる現代のリアルな大学生活を疑似的に体験できるボードゲーム型マルチメディア教材です。プレイヤーは大学生となり、学業やバイト、課外活動といったさまざまな選択肢の中から自分でアクションを選択し、4種類の「資本」を得たり消費したりしながら「充実したキャンパスライフ」を目指します。自分でアクションを選びながらゲームを進めていく点で、単なる「運ゲー」「すごろく」とは異なります。

資本の種類

プレイの過程で、プレイヤーにはさまざまなハプニングが降りかかります。「単位を落とした」「バイトで昇給した」といった日常のひとコマから、「他大学との統合」「感染症の蔓延」といった一大事まで、その内容は多岐にわたります。ハプニングに翻弄されつつも、その都度それらに対応したり軌道修正を図ったりしながらゲームを進めていきます。

しかも、最終的な生活の「充実度」を高める方法はひとつではありません。「勉強していくうちに留学したくなってきた」「バイトや部活もやってみたけど、やっぱり趣味を優先させよう」など、学生生活の中で何を重視し、どんなことに力を注ぐかは千差万別ですし、ときとして変化するものです。DAIGAKUをプレイする中で、プレイヤーは学生生活の「リアルで多様な在り方」に触れることができます。

気楽な仕方で「今どき」の学生生活をシミュレートし、その体験を他プレイヤーと分かち合い共有できる。DAIGAKUがもつこの特質は、楽しい教育ツール、すなわち「エデュテイメント」として大いに役立ちます。中高生や現役大学生にとっては、近い将来を具体的に思い描いたり、将来のハプニングに備えたりするための教材になるでしょう。かつて学生だった社会人や親世代の人にとっては、自分の学生生活を振り返ったり、当時と現代とで学生生活がどのように異なるかを知ったりする機会になるでしょう。DAIGAKUは、社会の中で「大学」という場をもっと身近に感じてもらい、より良い大学の在り方をみんなで模索していくための良い足場づくりにも繋がると信じています。

純粋に娯楽として遊ぶもよし。授業やワークショップの教材として活用するもよし。さまざまな立場で大学に関わる人たちが手を取り合い、つくり上げてきました。ぜひ、多くのみなさまに楽しんでいただけますように!

Message

 2024年の大学生は、どんな学生生活を送っているでしょうか。世の大人たちは、その実情を知りません。80年代や90年代にあった「レジャーランド」のイメージを、大学に対して抱いているからです。バイトや出席、単位取得、インターンに就活、ガクチカ、SNSによる友人関係の構築など、取り組むべきこと、アピールすべきことが大学在学中には無数にあります。返済の必要がある奨学金(学生ローン)を借りている率も高く、働き始めた時点で莫大な負債を抱えている人も少なくありません。そういう「今どきのリアル」を、しかもゲームとして楽しく体験できるとあれば、その価値は疑うべくもないでしょう。
 ……と、あまり褒めすぎる、推薦しすぎることは、手前味噌的で、どこか面映ゆくもあります。というのも、このゲームの原型は、自分が試作品を作って何年も放置していた企画だからです。しかし、クローゼットの奥で眠っていたアイディアや試作品が、現役大学生たちに情熱を吹き込まれ、こうして新たな形になっていく様に、一人の大人として心打たれました。少しでも興味が湧いたら、ぜひお手に取って実際に遊んでみてください。

原案 谷川嘉浩 先生
京都市立芸術大学美術学部デザイン科 講師
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